車山のペンションの料理が美味しい理由 本文へジャンプ
車山高原の水道水が、料理を美味しくさせるのです!

 東京の戦後の高度経済成長の真っただ中に青春時代の日々を過ごした私にとって、水道水は不味いのがあたりまえと思っていました。しかし、車山では水道水自体が、ミネラルウオターでした。
 ただ天然水としては、ミネラルの含有量は決して多くなく、またpH値も中性ですが、地下に浸透する過程で有機物を浄化し臭気を消す一方、地中の炭酸を充分に吸収して、爽やかな味わいを生みます。結果、浄化剤として化学物質を混入する必要が無く、ただ水道水としての条件を充たすため塩素のみを投入します。
 この車山の水道水の特性は、コーヒーやお茶の抽出に極めて有効となります。その本来の味と香りが楽しめるからです。特にコンソメスープを作るうえでは、最高の水といえるでしょう。

車山の女性の肌が美しい理由

車山の水は、塩素殺菌がなければ純粋のミネラル水です。
 車山の名水の理由は、地上に降った水が、何百万年の年月を経る火山活動により形成された清潔な地下地盤にしみ込んでいく内に汚れのすべてが濾過されて、きれいになり、土中の炭酸ガスや岩石のミネラル分を溶かし込み、1年中水温が一定である為です。
 特に車山のペンションで出されるコーヒーが、美味しい理由がここにあります。焼酎・ウイスキーの水割りには、車山の水道水が、そのままミネラル水となります。
 車山の女性が綺麗なのは、ファンデーションが厚く塗られているせいではなく、毎朝、車山の冷たい水道水で洗顔をしているからです。
 栄養学においてミネラル (mineral) とは、一般的な生体が産生する化学物質である有機物に含まれる元素(炭素・水素・窒素・酸素)以外の、生体の維持に欠かせない元素のことを指します。無機質ともいいます。糖質、脂質、蛋白質、ビタミンと並び五大栄養素の一つです。
 厚生労働省によって 12 成分に分類され、亜鉛(Zn)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・クロム(Cr)・セレン(Se)・鉄(Fe)・銅(Cu)・ナトリウム(Na)・マグネシウム(Mg)・マンガン(Mn)・ヨウ素(I)・リン(P)が該当します。食品の栄養表示基準にもなっています。 そして、ミネラル(無機質)は人間の体内に 構成する成分として 4%くらい存在します。
車山の健康美人

ミネラルの体内での役割

  1、 骨や歯の成分として 
  2、 血液や体液の浸透圧・酸アルカリ平衡・水分 平衡の保持 
  3、 血液やホルモン・酵素を構成する成分として
  4、 血液の凝固・酵素反応と関係する
  5、 神経や筋肉が機能するため 
    などの働きをしています。

  水をきれいにするということは、簡単に言うと、水に様々な状態で混じり合っている物質を 水から分離すると言うことで、いろいろな処理方法がありますが、凝集処理という方法が 基本になっています。
 汚濁水の凝集沈澱処理や汚泥の脱水処理などにおいて、凝集剤を併用することにより、処理水の清澄度や汚泥の脱水性を一段と向上させることができます。 この凝集処理に使われる薬剤を凝集剤と呼びますが、凝集剤は、PAC (パックと言います 。
 化学名はポリ塩化アルミニム)、硫酸バンド(化学名は硫酸アルミニウム)、 ポリ鉄(化学名はポリ硫酸第二鉄)などの無機系凝集剤とポリアクリルアミド系の 有機系凝集剤に大別されます。 このポリアクリルアミド系の有機系凝集剤のことを高分子凝集剤と呼んでいます。
車山の料理が美味しいわけは、車山の水
 TOC(Total Organic Carbon)計(全有機体炭素計)は、水中の有機物を有機体炭素の総量(炭素量)として測定する分析機器で、水道水などの水質管理を始めとしたさまざまな分野で活用されています。水道水としての水質基準は5mg/L以下ですが、車山の水は地下水ですから有機物の混入は極めて微量です。 0.5mg/L未満の測定値が出ています。したがって、凝集剤の投入はありません。


厚生省のおいしい水研究会が示した条件は次のようなものです。
1. 硬度
 硬度とは水中にカルシウム、マグネシウムなどの成分を、どれくらい含んでいるかを示すものです。ミネラルの中で量的に多いカルシウム、マグネシウムの含有量を示し、硬度の低い水はくせがなく、高いと好き嫌いが出ます。カルシウムに比べてマグネシウムの多い水は、苦味を増すからです。 飲み水に適量含まれるだけならば害はありませんが、分量が増すと苦味が生じるだけでなく、さらに多量含有していると、人によっては下痢をおこすこともあり、300mg/L以上は法律上、飲料としては不適格とされています。一般論として100mg/Lを超えない程度が適当で、逆に全くカルシウムやマグネシウムを含まない水は、ミネラルとしての役割を果たせないため、健康面へのプラスにはなりません。
 おいしい水の要件として、最適なのは10〜50mg/Lとされています。
WHO(World Health Organization:世界保健機構)の飲料水水質ガイドラインでは
  軟水 硬度        0〜60mg/L未満
  中程度の軟水 硬度   60〜120mg/L未満
  硬水 硬度        120〜180mg/L未満
  非常な硬水 硬度   180mg/L以上
 水質ガイドラインによる軟水と硬水の違いは、硬度が120mg/Lより上か下かですが、一般的には、軟水を硬度0〜100mg/Lとし、硬度100〜300mg/Lを中硬水として硬度300mg/L以上を硬水と大別する考え方です。
 車山の水質検査によると、17mg/Lと測定されています。当然、軟水ですが、山の地下水にしては、幾分ミネラル不足であることは否めません。
 しかし、その一方、車山の水の蒸発残留物の検査結果は58mg/Lと測定されています。蒸発残留物とは、水の中に浮遊し、あるいは溶解している物質で、その主成分は、いわゆるミネラルでカルシウム、マグネシウム、ケイ酸、ナトリウム、カリウム等で、水の味覚と健康効果を左右するものです。
 水道水の水質基準では味覚の観点から500mg/L以下が、おいしい水の要件とし、その快適水質としての目標値は、30〜200mg/Lとしています。蒸発残留物の量の多少も、ほぼ硬度元素同様、多いと苦味、渋味が増しますが、適度に含まれると、こくがありながら、まろやかな味わいとなります。
 以上によって、車山の水は、個人的な味覚判断だけでなく、おいしい水の条件を備えているわけです。ただその特質が、極めて「さっぱり」していて、冷たければ冷たいほど、その特性が生きてくるといえるでしょう。

2. pH値
 酸性やアルカリ性を目盛る0〜14までの測定値です。最近は、「ピーエッチ」と発音しています。ラテン語でpounds Hydrogeniiであり、poundsは重量を意味し、Hydrogeniiは水素を意味します。pHは、水素指数の略号です。
 水にはその性質により酸性・中性・アルカリ性の3つがあります。「7」を中性もしくは化学的中性点とも言います。7より小さくなるほど酸性が強く、7より大きくなるほどアルカリ性が強くなります。
 酸性は、酸味を有しますし、アルカリ性は舌をさすような味を感じ、指で触るとぬるぬるして、石鹸に似た感触があります。栄養学でいう酸性食品・アルカリ性食品と呼ばれているものは、その食品そのものが、 酸性であるとかアルカリ性であるとかという事ではないのです。それらの食品を摂取して、それらが体内で酸性を示すのかアルカリ性を示すのかという事を表しているのです。習慣的に酸またはアルカリに偏った食生活は危険です。
 血液7.4、涙8.2、胃液1.8〜2.0、レモン汁2.0〜3.0、海水8.3などです。
 水質基準は5.8〜8.6ですが、車山の水は7.4で、中性です。

3. 遊離炭酸>
 遊離炭酸は水中に溶けている炭酸ガスのことで、地下水には多く含まれています。20mg/L以下で適度に含まれると水にさわやかな味を与え、 サイダー、ラムネのような清涼飲料には欠かせないものとなっています。普通の水にはサイダーのように顕著な作用はしませんが、多少含まれていると口当たりもよく、清涼感がまします。 多いと刺激が強くなり、ソーダ水のように舌をピリピリ刺激しすぎて、まろやかさと水のおいししさを失い、さらに水道施設に対して腐食等の障害を引起す原因となります。 逆に遊離炭酸がない場合、湯冷ましのように気が抜けた味となります。その理由は、沸騰の過程で遊離炭酸がすべて失われてしまったためです。
 おいしい水の要件として、水温が20℃以下の条件で、3〜10mg/Lが最適です。

4. 残留塩素
 水道水の場合、塩素消毒のため、残留塩素は避けられません。しかし、天然水にも自然環境から塩素分が入り込んでいる場合もあり、最近では水道水の原水の汚濁が増え、そのため滅菌に使われる塩素の使用量も増大し、水道水の残留塩素分が特に臭いとして強く感じられ、味覚にも悪影響を与えています。
 水道法では水道水中0.1mg/L以上保持することが義務づけられています。これが0.5mg/L
以上だと、水にカルキ臭を与え、濃度が高いと水の味を損ないます。おいしい水の要件としては、0.mg/L以下です。
 車山の場合0.1 mg/Lの投入で済むはずですが、観光地ですから、0.3 mg/Lを基準としています。

5. 過マンガン酸カリウム消費量
 過マンガン酸カリウム消費量とは、水中の植物が分解した微生物最終分解生成物・フミン質などの有機物などの還元性物質(被酸化性物質)を、一定の条件下で酸化させるのに必要な過マンガン酸カリウムの消費量として表したものです。化学的酸素要求量かがくてきさんそようきゅうりょうCOD, Chemical Oxygen Demand)は、水中の被酸化性物質を酸化するために要した酸素の量で示す水質の指標です。単位は ppmまたはmg/Lで、有機物が多く水質が悪いほどCODは高くなります。それが水の汚染度を示す重要な指標となります。CODは海域及び湖沼の水の汚染状況を表わすのに用いられています。この値が大きいと、それだけ水中に有機成分が多く溶け込んでいることを意味するからです。

 土壌に由来するフミン質を多く含む場合や水道水源にし尿、下水又は工場排水が混入した場合に増加します。原理は過マンガン酸カリウムを、自然現象や人為的流入による有機物が混入する水中に加えると、過マンガン酸カリウムの成分が含んでいる酸素が有機物の分解のために作用するのです。水中に有機物が多量にあるほど、酸素も多く消費されるので、この消費量から含まれる有機物の量が測定されます。有機物が多量に含むと、塩素の消費も増加して、さらに水の味を損ないます。飲み水のおいしい水の要件としては3mg/L以下が望ましいのです。

 車山の場合きれいな地下水源であるため、過マンガン酸カリウムを使用する事はありません。それが天然水本来のおいしさとなるのです。

6.
水温
 夏に水温が高くなると、あまりおいしくないと感じられ、冷やすことによりおいしく飲めます。20以下が望ましいのですが、井戸水は年中ある一定の温度を保っていて、夏は冷たく、冬は温かく感じられます。そして最もおいしいのは8〜14と言われていますその理由は体温より平均25程度水温の低い水が最適だからです。車山の場合、9.7℃で、常にこの条件を充たしています。

7.
臭気
 水源の状況により,さまざまな臭いがつくと不快な味がします。水に含まれている臭いとして塩素によるカルキ臭の他、塩素と反応して生じるフェノール類や、ミクロヘキシルアミンのような微量でも感じる有機物の臭い、原水を汚染していた藻類のアオコの臭いなどがあげられます。これらは味を悪くするだけでなく、成分によっては体を害することにつながります
 車山の場合、この臭気源が混入する余地がありません。フェノール類は0.0005mg/L未満の測定です。水質基準は0.005mg/L以下です。したがって濁りや細菌、藻類、油やアンモニア生窒素などの有機物や異臭味を、効果的に除去するため、
PAC(パック)いわゆる凝集剤などを使用し、急速濾過する必要のある都市部と違い、八島湿原の名水「雪不知」同様、古代より続く、最高の天然水なのです。