車山山頂から甲斐駒ケ岳、南アルプス。手前の小高い丘が、小泉山と大泉山です。  
 TOP / 空室状況 / ご予約 / 施設 / 車山紅葉 / 車山高原散策 / 周辺観光案内

高原の花(春から初夏) / 霧が峰 / 八島湿原 / 車山ブログ
  車山高原レア・メモリーの客室からの八ヶ岳朝焼け風景車山物見平から見た蓼科山と八子ケ峰の稜線。


 古代より大雑把に総称されてきた霧ヶ峰高原は、踊場湿原の1,550m〜霧ヶ峰連峰の最高峰・車山の1,925mにまで及んでいました。西方は八島湿原の鎌ケ池も含んでいました。年間平均気温は 5.8℃で北海道と同じような気温です。 そのため夏の7、8月に、スイスのアルプスのように多くの花々が一斉に咲き、一面、高原の花畑になります。
  特に車山湿原、八島ヶ原湿原、踊場湿原の周囲の草原は、亜高山性の植物が豊富で、花の宝庫となっており、湿原をとりまく遊歩道の木道やハイキングコースでは、色鮮やかな花々を間近で見ることができます。 また、秋の草紅葉も素晴らしく、穏やかな高原が最終期に向かう際の、沈静した美しさが、鮮やかによみがえり、余りにも短命ですが、幽玄な風景を描き出してくれます。
  天然記念物指定地域なので、積雪時以外は植生保護のため三大湿原内には立ち入ることは出来ませんが、それぞれの湿原の外側を巡る一周コースが整備されており、高山植物をはじめ約1,280種の植物と野ウサギ、カモシカ、鹿、ホンドキツネ、タヌキ、イタチ、イノシシなど、 野生動物も観察することが出来ます。野鳥も多く、特に車山湿原と踊場湿原では、人影を恐れず、ごく間近に飛来してくるので、その感動と驚きは、より深いものとなります。
☆車山高原・なだらかな稜線を彩る花
車山高原のニッコウキスゲは、7月中旬、中腹付近で見頃を迎えます。青空と緑の草原に色濃く映えますが、雨に濡れるニッコウキスゲも、しっとりとしていいものです。以後、山頂に群生地を移動させ、1週間から10日くらいは楽しめます。同時に盛夏の花たちも咲き始めます。

コバギボウシは他花受粉の花です。蕾の時から雌しべの方が長く、開花しても雄しべは雌しべより長く伸びています。花が終わった後も、ツユクサのように雌しべが巻き込むことはなく、花の外に残ったままです。
花期は7月〜8月

ホタルをつかまえて花の中に入れ、入口をぎゅっとねじりつぶすと開かなくなる。数個の花をつけたものを根もとから折り取って、それぞれにつかまえたホタルを何匹かずつ入れるとピカリピカリと光り幻想的な美しさとなります。花期は7月〜8月

ナデシコ科の中にはカワラナデシコ以外にも海岸沿線に群落を作るハマナデシコ、山に咲くタカネナデシコ、シナノナデシコが日本の山野に自生します。花期は7月〜9月

秋に地上部が枯れた頃、根を採取します。乾燥を早めるため、生のうちに薄切りにするか、こまかく刻んでから日干しにします。外皮のコルク層をはいで、天日で充分乾燥させたものを生薬では、沙参(しゃじん)といいます。花期は8月〜9月

コバギボウシ (ユリ科)
日当たりのよい草原に生える多年草、オオバギボウシに比して、花の色は濃く、小形ですが、鮮やかな青紫色です。根生葉は、コーレと呼び食します。
ヤマホタルブクロ(キキョウ科)
北海道から九州に分布するホタルブクロですが、霧ヶ峰の種は、毛が多くヤマホタルブクロと呼んでいます。この花で蛍を包んだことによる名称。

エゾカワラナデシコ(ナデシコ科)
ナデシコといえば、通常カワラナデシコをさしますが、霧ヶ峰では、すべてこの種です。エゾとは北海道で、その和名は、河原に生えるナデシコの意味です。その由来も可愛い子を撫でるという意。
ツリガネニンジン(キキョウ科)
この釣鐘形の花と、根が朝鮮人参に似ていることから名がつきました。春の若芽は『トトキ』、『ミネバ』といってアクの無い美味しい山菜です。

☆車山湿原に、夏咲く花
 車山湿原は八島湿原、踊場湿原とともに国の天然記念物に指定されています。標高は1,780mと一番高く、車山の北斜面でもあり、花期は遅れ気味ですが、6月末のレンゲツツジ、8月のシモツケソウ、10月のナナカマドとレンゲツツジの紅葉は必見です。
花が赤く、シモツケ(低木)に似た草本であるのが名の由来。シモツケは下野の国(栃木県)に多いことからこの名になりました。アカバナシモツケソウ
(バラ科)  花期は7月〜8月
わが国の固有種で「シモツケソウ」の高山変種です。車山湿原では大群落が見られます。青空の下、高原の風と鮮紅色の花の波のうねり、実に見事です。

茎にある節が黒みをおびることが多いところから「節黒仙翁」の名が付きました。仙翁(センノウ)は中国原産の多年草で古い園芸植物ですが、今はほとんど見られません。フシグロセンノウ(ナデシコ科)  花期は8月〜9月
夏の盛りに忍び寄る秋の気配を感じる時、"万緑叢中紅一点" の風情で、あまり日の射さない茂みの中で、大きな橙朱の5弁の花はよく目立ちます。生育場所が主として湿った林の中の暗がりで、ひかえめな色合いに、突然の感動的な出合い!
☆霧ヶ峰・八島湿原・鷲ヶ峰;夏に咲く花
レンゲツツジの見頃が過ぎて、コバイケイソウ、ニッコウキスゲがきれいに咲きはじめます。8月、鷲ヶ峰(1,798m)では、コバギボウシ、ヤマハハコ、カワラナデシコ、ノアザミ、タムラソウ、ヤナギラン、ハクサンフウロ、ウツボグサなどが咲き続けます。 鷲ヶ峰の山頂からは、素晴らしいパノラマが広がり、眼下に諏訪湖が遠望できます。
コバイケイソウ (ユリ 科)   花期は 7月 花言葉  "遠くから見守ってます "
コバイケイソウの若芽は、ギボウシの山菜名(ウルイ、コーレ)や行者ニンニクと似ており、中毒例が後を絶ちません。高山や深山の湿地に生える大形の多年草です。バイケイソウの花が梅に似ており、葉は尢(けいらん)に似ているために梅尅。その小形がコバイケイソウです。この花の群生は、特に霧ヶ峰特有の霧雨の中で、独特の風景を演出します。毎年、車山では、カメラマンが並んでいます。
アマドコロ (ユリ 科)   花期は 6月〜7月 花言葉  "心の痛みがわかる人 "
和名の甘野老(あまどころ)は、根茎がヤマノイモ科のトコロに似て、甘味があるということから付い名です。若芽(茎)が伸びてきたら、葉が開ききらない前に根もとから切り取り、さっとゆでます。そのままおひたし、和え物とするか、卵とじ。似ている花で毒草のほうちゃく草があるので注意、4〜5月咲き林縁に生える茎は途中で枝分かれし花を1個から3個つけます。花は茎の先端にだけ咲き、あまどころのように列をなしません。
ウバユリ (ユリ 科)   花期は7月〜8月 花言葉  "厳格・純潔・無垢 "
姥百合の「姥」は「乳母」の誤りで、乳母として「大きな葉で植物全体と花を育て、育てた花が開く頃葉が無くなる。つまり役目として育てた娘が花盛りとなる頃、葉(歯)が無くなる。」それで乳母百合です。ウバユリは多年草で、種子から発芽して6〜8年目にようやく開花し、開花した個体はその後枯死しします。典型的な1回繁殖型の植物 です。そして植物体がある程度成長すると母鱗茎の基部に数個の娘鱗茎を形成し、開花・結実した親個体が枯死すると、親株から分離独立して、幼植物を形成するという栄養生殖を行うことです。親株から簡単にはずれて、この娘鱗茎は大きいので、次世代を種子から始めるのに比べればはるかに効率が良いことになります。
コウリンカ (キク 科);  花期は8月〜9月 花言葉  "秘めた想い "
「紅輪花」これは赤味を帯びた舌状花が輪状につくことから名づけられました。草丈はおよそ50cm、高原の日当たりのよい草原の中に埋没していることが多く、環境変化に伴い本州全域で希になっています。人と共存する二次草原の植物は人の手を必要とします。オキナグサやコウリンカなどが典型で、定期的な丈の高い草の刈取りがなければ生き残れません。
☆車山湿原の夏のヤナギラン 花言葉  "集中する・焦点 "
けっしてめずらしい花ではなく、8月の高原なら比較的どこででも見ることができ、夏の高原を代表する花です。丈高く、花の色が派手で、しかも群生するから遠くからでもよく目立ちます。ごくまれに白花があります。
アカバナ科の植物で、花が蘭ように美しく、細長い葉が柳に似ているところからヤナギランの名がつきました。車山から蝶々深山にかけて、車山湿原が一面のヤナギランで埋まります。 美ヶ原を三城牧場から茶臼山へ歩くと、緩やかな尾根のいたるところヤナギランが咲き誇っています。
この花は強い生命力をもっています。ヤナギランは山火事の跡や、山を切り開いた跡地に真っ先に飛び込んできて群生します。このため英語では Fireweed(火の野草)と呼び、一面に咲き誇っている光景はまるで野火のようです。
車山高原の四季の移ろい
車山の春 車山高原の夏 車山高原の秋紅葉 車山高原スキー場

深山なる  残 照はじけ  山 笑 う